読書日記③ お金が勝手に貯まってしまう最高の家計
読書日記第3弾です。本日はアメリカで公認会計士をされている岩崎淳子さんが書かれた「お金が勝手に貯まってしまう最高の家計」についてレビューします。
- 著者、岩崎淳子さんについて
- 読もうと思った背景
- プロローグ 「最高の家計システム」をつくる
- 第1章 なぜ「節約だけ」ではダメなのか?
- 第2章 「預金だけ」はもったいない!
- 第3章 「トクする保険」なんてない!
- 第4章 「何もしない&平均狙い」がいちばん手堅い
- 第5章 さあ、最高の「家計システム」をつくろう
- どんな方が読んだ方がよいか?
- 最後に
著者、岩崎淳子さんについて
2000年よりアメリカで暮らす主婦だそうで、アメリカの公認会計士とファイナンシャルプランナーの資格を取得されました。日米の家計事情やマネーを取り巻く環境に詳しく、アメリカに住んでいるからこその独自の視点と情報を提供してくれています。誰でも理解できるようにわかりやすく書かれています。
読もうと思った背景
我が家の家計が、一生お金に困らないようにするために、またマネーの勉強のために読みました。以下自分の感想も交えて、箇条書きに要点をレビューします。
プロローグ 「最高の家計システム」をつくる
- 日本人は金融資産に占める現預金の比率が51.5%(アメリカ13.4%)とかなりの預金好き
- アメリカ人は資産の半分近く(46.8%)を株式、投資信託のかたちで持っている
- 最高の家計は「何もしない&平均狙い」でつくるというのがこの本の要諦
第1章 なぜ「節約だけ」ではダメなのか?
- 会計は「過去」で家計簿、ファイナンシャルプランニングは「将来」でバランスシート
- 家計の見直しのためにも「家計版バランスシート」を作ってみよう
- バランスシートは「資産がお金を生むしくみ」である「資産形成エンジン」が一目でわかる
- 勤労所得だけではなく、資産形成エンジンを組み合わせた「ハイブリッド型」の家計をつくっていこう
第2章 「預金だけ」はもったいない!
- 預金だけでは老後まで貯めることは難しい。
- 超低金利なので、預金だけでは全く資産は殖えずもったいない。
- ソフトインフレ(年2%ずつ)が実現すれば、預金するだけで資産が減っていくという残念な状況になる
- 預金はすぐに使えるお金として、生活費の6ヶ月分を貯め置き、それ以上のお金は資産形成エンジンで増やしたほうが賢明!
- 資産のパワーを決める3要素は「金額」「利回り」「時間=複利」
第3章 「トクする保険」なんてない!
- 日本の89.2%の家計が生命保険に加入、さらに29歳以下の若年層で78%、子供でも53%が生命保険に加入しており、かなり特殊
- 「発生の確率は低いが起こってしまったら経済的な損失が大きいリスク」をカバーするのが保険の本来の役割であり、保障のためのコスト(掛け捨て)として捉える
- 保険に貯蓄の機能を求めてはいけない
- 返戻率はマーケット用語(消費者に売りやすくするための)であり、資産形成エンジンの公式である「利回り」「時間」の概念がない
- 返戻率108%だから利回り8%だと勘違いしてはいけない!
第4章 「何もしない&平均狙い」がいちばん手堅い
- 何もしない&平均狙い = インデックス投資(分散投資)
- インデックス投資はそれぞれの株が持っている個別株リスクを全て消し、市場リスクだけが残る
- アクティブ投資はインデックス投資に負けることが多く、手数料も高い
- 世界的な投資家のウォーレンバフェット(もろにアクティブ投資家)もインデックス投資を認めている
- 1年や5年単位では元本割れはあるが、10年や20年単位でほぼ確実に資産が増える(平均回帰の考え方)
第5章 さあ、最高の「家計システム」をつくろう
どんな方が読んだ方がよいか?
お金に困らないハッピーな人生を送りたいと思っているなら全員読んで参考にすべきだと思います。今の時代は勤労所得だけでは人生100年時代のライフファイナンシャルプランニングがなかなか難しいからこそ、読む価値があると思います。
最後に
具体例とデータが豊富にあり、とてもわかりやすく、またすぐに行動に移せるように配慮してある本だと思います。私もとりあえず家計版バランスシートを作ってみました!
人の幸福や健康を左右する最も大きな要因は、お金でも名声でも仕事もでなく、配偶者・家族・友人などの豊かな人間関係である
エピローグにあるこの考え方も大いに共感します。お金から自由になり、本当に大切なもののために時間を費やし、ハッピーな人生を送りたい。
岩崎淳子さん、素晴らしい本をありがとうございました!